良質な温泉を楽しむご提案!

2017年泉質調査結果
日田地区商工会(http://hitachiku.oita-shokokai.or.jp/)による平成29年度事業で行われた、「天ヶ瀬温泉調査報告書」で公表されたものです。

 この調査は、天ヶ瀬温泉街の川沿いの共同露天風呂および温泉旅館を対象に実施されました。今回の調査から、その結果の部分と泉質の特徴・まとめについて報告書原文のままご紹介します。


新鮮・天然・高い還元性
【天ヶ瀬温泉(調査対象5施設7泉源)の考察と結果、泉質の特徴】

■考 察
今回の泉質調査により、酸化還元電位を主とする各施設のデータ分析と入浴感覚を照らし合わせたところ結果は一致した。

■結 果
1.成分総計・・・1000mg前後⇒成分が優しい。
2.7.0~9.0(中性~弱アルカリ性~アルカリ性)⇒pH7.5以上の割合が高い。
3.Naが80%以上を占める。MgやCaをほぼ含まないので、肌への疎外感を感じない浴感。
4.塩化物イオンを50%以上含む。⇒保湿保温効果が高い。
5.総硫黄は、平均5mg。⇒硫黄泉となる基準値は、総硫黄・・・2mg/kg
6.メタケイ酸は、平均165mg。⇒100mg/以上で美肌効果があるとされる。

■泉質の特徴
○老若男女問わず誰でも楽しめる成分が優しい泉質。
○余分な皮脂を溶かし古い角質を柔らかくするクレンジング作用が高い”美人泉質”。
○ツルツル感・ヌルヌル感のある柔らかい肌触り。
○塩分が皮膚をコーティングすることで水分の発散を防ぎ、保湿剤の役割をしてくれるので肌をしっとりとさせるのと同時に、熱の発散もしにくいので保温効果で湯上りは温かさが持続する。
○硫黄泉には、メラニン色素の生成抑制作用があるため美白効果があり、また、血管拡張作用もあるので、血行を促進し、健康や老廃物排泄(デトックス)も期待できる。
○天然の保湿成分と言われる「メタケイ酸」が含まれ、肌のセラミドを整えて水分を保持し潤う。

【まとめ】
天ヶ瀬温泉の源泉は、私たち人間の皮膚や生体水と同じ高い”還元系”を誇り、皮膚の酸化や老化抑制(アンチエイジング)に大いなる期待が出来る。この地球の恵みである”本来の温泉力”をなるべく損なわないように、衛生面も考慮しながら浴槽へ提供していく必要がある。
この還元性が私たちが入浴する浴槽においても源泉と比して大きく異なることなく維持されることで、本来の温泉の効果・効能のみならず、温泉らしさを堪能したり、実感できたりすることに繋がる。
また、”天ヶ瀬温泉は良いお湯”と感覚で分かっていながらも伝えきれなかった部分を、泉質を理解し広く訴求していくことで今後の天ヶ瀬温泉への誘客に役立ててもらいたい。
結びに、全国的にも大変珍しい”混浴の川湯共同浴場”の独特な文化が今もなお継承され存在し続けていることの素晴らしさを忘れてはならない。


調査機関:株式会社日本温泉総合研究所・スプリングラボ合同会社
調査実施日:2017年12月13日、14日
平成29年度小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業(中小企業庁)
実施機関:日田地区商工会(大分県日田市天瀬町桜竹671-2)